スペースヒッピー03ボルトが7月16日9時に発売される。
環境配慮を前面に押し出すこのモデルが、ナイキの次なる人気モデルになるかを考えてみたい。
◆環境配慮はテッパン
今の時代、環境配慮はテッパンだ。端的にいうとブランドを高めるための必須項目だ。
パタゴニアやイケアはこの戦略でブランドを高めてきた。また、フライターグなどは、バッグの交換システムまで用意している。つまり、新しい製品を売らずに、ブランドを高める方を優先するのだ。
結果、製品までもが売れる戦略だ。
ナイキもこうした循環システムをもつブランドとして、新たな一手を打つかもしれない。
スペースヒッピーはまだ、プロダクトをつくって売るという、一方通行でしかないが、近い将来、スペースヒッピーを足がかりに、スニーカーのリサイクルシステムを本格化するかもしれない。
◆四つのモデルを持つ功罪
スペースヒッピーは四つのモデルがある。
そのうち人気があるのは03だ。ハイカットで未来感を醸している。
四つの型があるため、ひとつの型に集中投資できない部分は弱みだろう。
一方でローカットへのニーズは確実にあるので、そのバランスが難しいところである。
◆コロナ禍
欧米では屋内でもスニーカーを履くのだから、コロナとスペースヒッピーの売れ行きが関係しているとは思えないが、しかし、もっと広い視野でみると、関係するはずである。
例えばコロナウイルスと環境問題の関係、コロナウイルスと働き方の問題などだ。
環境問題、温暖化が収束したり、これまでスーツの人が一層カジュアルになったりすれば、意思表示としてのスペースヒッピーはナイキの象徴になるだろう。
スペースヒッピーには、可能性がある。少なくとも、現段階では、アダプトシリーズよりましだろう。