アダプトオートマックス売れ残り、自動で締まる靴紐のコンセプトに大きな痛手

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先日発売されたアダプトオートマックス。カラーはブラックを基調に、ソールにブルー系のカラーをあしらったモデルである。

これが本稿執筆時点では、売れ残っている。

自動で靴紐が締まる、バックトゥザフューチャーの世界からナイキが現実に落とし込み、30年以上もかけて温められてきたナイキの近未来的なコンセプトではあるが、なかなかユーザーを引きつけることはできていない。

なぜユーザーを引き付けられないのか。いくつか理由があるので、羅列してみよう。

まずは、価格だ。

アダプトシリーズの初期は、価格が8万円に迫るものだった。それでも、初期モデルは多少売れた。と言っても在庫数が元々少なかった可能性は高い。

その後、アダプトBBといういわゆるアダプト2.0世代では、価格は4万円程度に下げられた。今回のアダプトオートマックスもこの価格帯だが、市場とは厳しいもので、4万円の商品を出し続けることを、簡単には受け入れない。やはり画期的なデザインや、自動で靴ひもが締まるというコンセプト以上のものがないと、受け入れない。

次にデザインだ。

価格のところとも関係するが、バックトゥザフューチャーを意識したデザインであることは自明だ。ただこのデザインが受け入れられるかは、また別の問題である。飛び道具として、トラヴィスなどの個人とコラボするか、オフホワイトなどのブランドとコラボするという方法はあるだろう。もしかするとすでに考えられているかもしれない。

大まかに行って、価格とデザインの両面で、課題があると思われる。コンセプトは抜群だが、それだけでは市場は受け入れない。

むしろ、スペースヒッピーのような、環境を前面に打ち出すコンセプトの方が、効果的かもしれない。

ナイキだからといって全てがうまくいくわけではない。コンセプトだけでなく、それを体現するデザインと価格が噛み合ってこその人気モデルなのだ。

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