ナイキが満を持して発売したハイパーアダプト。映画バックトゥザフューチャーで、登場した靴紐が自動で閉まる仕組みを搭載する。
まさに、「搭載」というにふさわしい、自動の靴紐閉まり機能。
ソールやアッパーの、素材や意匠を超えた、電機的な機能は、ハイテクというに違わないわけだが、ハイテクにもほどがあるだろうといえる、価格設定。8万1000円である。
それでもこの未来的な靴を手に入れたいマニアは少なくない。実際、初期の発売ではしっかりと売り切れていたし、ホワイトデザインのハイパーアダプトは、再販でも早々に完売していた。
◆そもそも、ハイパーアダプトは、買いなのか。意外な転売価格
本稿の主題である。
まずは、買いか否かの指標となる転売価格だが、メルカリを除くと意外なことがわかる。
なんと、定価割れしているのである。
もちろん、一度でも履かれたものは中古として転売価格は落ちる。が、ハイパーアダプトは、未使用でも、8万1000円を割った値段で転売されている。具体的には、5万円から7万円程度だ。
これは何を意味しているのか。
いくつか理由はある。
◆サイズが小さめ
まずは、足に合わない、サイズが小さめにできているということ。
通常スニーカーが27センチならば、ハイパーアダプトは、28センチか28.5センチが適切なサイズだ。
これを知らずに買うと、明らかに小さめで、履けない、履き心地が悪い、という事態をもたらす。
そもそも、そこまで履き心地が良いモデルではないため、高くてもなかなか履く動機が起きない可能性がある。
◆転売者の懐事情
これは単純に、個人の懐事情が、転売へと繋がるパターンだ。
8万円を超える定価であれば、5万円程度で転売できる。なくはない話だろう。
◆今後ハイパーアダプトの転売価格が伸びる可能性はあるか
ハイパーアダプトは、今のところ1.0としており、1.5や、2.0が出ることを示唆している。
また、冒頭のバックトゥザフューチャーに出てきたレプリカも、すでに展開されているが、100万円を優に超える価格で、転売されている。
このレプリカが再販される可能性もゼロではないだろう。
そのときに、初期のハイパーアダプトが希少価値を高めることはあり得る。
ただやはり、ここまでの話はすべて可能性であり、現状ではなかなか転売価格もあがらず、ナイキのオンライン販売でも、常時在庫がある一般的な需要があるプロダクトに位置している。
8万1000円は、投資とも見えるし、メルカリ転売品では、ただのスニーカーではないだけに、品質を気にせず、購入するわけにもいかない。
なかなかに、流通についても未来的な商品である。
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