2018年、改めて人気を誇る、ジョーダン3。
そして、アディダスEQT は、安定の需要を維持する。
この2つのプロダクトに共通するヒットの法則は、ノンブランド感だ。
◆象徴的なデザインにこだわらない
すでにあらゆる人に把握されているだろう。ナイキとアディダスの、それぞれの象徴的なデザイン。
ナイキはスウッシュ、アディダスは三本ライン。
両者とも、この象徴の売り込みにかけた投資は、計り知れない。そしていまだに投資をしている。
ただ、ジョーダン3、EQT には、そんな莫大な投資により作り上げたブランドを、無視したデザインがほどこされている。
ジョーダン3はスウッシュを押し出して搭載せず、EQT は三本ラインを搭載しない。わずかにアディダス、ナイキブランドが垣間見られるくらいだ。
◆特にEQT はアディダスブランドの無視が顕著
EQT は、アディダスブランドからの逸脱が顕著だ。
まずはフォルム。
アディダスのスタンスミスなどに代表される、ミニマル感の逆を行く。
じつは、アディダスのヒットプロダクト、イージーも一見するとアディダス感はない。
イージーの成功パターンのなかに、アディダスブランドからの離脱、というキーファクターがあったのかもしれない。
いずれにしても、どっぷりとしたソールなどはアディダスからは想起されないデザイン感だ。
◆ジョーダン3の躍進
2018年は、ジョーダン3の当たり年と言っても過言ではない。
ブラックセメント、ホワイトセメントはじめ、派生プロダクトの需給バランスは明らかにアンバランスだ。圧倒的な需要があるように見えるのは、純粋に在庫が少ないだけかもしれない。
ティンカーモデルも記憶に新しい人気プロダクトだ。
◆脱ブランドのプロダクトが売れる背景
ジョーダン3、EQT の脱ブランドプロダクトが売れる背景にあるもの。それは、購入者しかしらない、物語性だろう。
つまり、ナイキ、アディダスというブランドを、あえて押し出さずに、しかし、ブランドのストーリーは、所有している人は、理解している。
そうした可視化されないストーリーの理解を購入者がしているということ。
簡単に言うと、わかるひとにはわかる、状況だ。
この状況こそ、脱ブランドプロダクトの勝因だろう。
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