本日のスニーカー界隈といえば、アディダス×ファレルの新作登場が一番の話題だった。

アディダス×ファレルはかねてから人気を蓄積してきたため、今回だけではなく新作が出るごとに需要は集中する。

そのモデルが持つ物語を、消費者は購買意欲に重ねて増幅させる。

さらには、他人が欲しがるものは自分も欲しくなる、人間の性も働く。

自分は飽きているものを所有していて、他人が自分の飽きたものに興味を示していることがわかると、飽きたものにも関わらず、手放さない。

誰かが欲しがっているものを欲しくなる。

そうした巧妙な所有欲のはけ口として、スニーカーは適した金額感と、物質的なサイズ感、ファッションという必然性と、非必然性を兼ね備えている。

さて、アディダスのデザインだが、人気があるモデルほど、三本ラインがない。どころか、アディダスかすらわからないモデルが人気モデルになりがちだ。

EQTしかり、ファレルしかり。

なぜか。

考察するに、ブランドの激しい戦いの中でアディダスは近年、決して優位にいない。つまりブランドとしては、ナイキにのまれている。

しかし、アディダスのテクノロジー、デザイン、総合力はやはり一級品であり、プロダクトにそれらは反映される。

皮肉にも、ブランドの相対的な伸び悩みと、誠実なプロダクトのあり方が、脱三本ラインを加速している。

そう考えることはできないだろうか。

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